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『越境広場』11号(2022.11)

2022年11月27日/ 本のこと

「越境広場」第11号の特集は「【続・特集】"if"で拓く「復帰」五〇年」です。

越境広場11

巻頭の言葉
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危機

燃えあがる 燃えあがる 燃えあがる 予感と不信が燃えあがる
ほのほの中に不安と恐怖が燃えあがる

たった八十年にもならないうちに
第三次世界大戦勃発の緊張漲る激しい空気
弾くとビンビン音がする
地球は血みどろ滾りたち
冷酷無惨な
権力者 なおも権力望むのか
もっと犠牲が欲しいのか
人間脳髄抉りすて 奴隷反応ぐっと埋め込み 搾取に搾取を続けていくのか
そんな疑問も今や むなしい
あらゆる基準が あらゆる価値が
あらゆる倫理が崩れに崩れ すべての形象がどろどろに正体なくして
崩れに崩れ
事態はどんどん悪くなる
これらはみんな "生物"のその一種
人類衰亡の確かな徴候
人類は若くはない 七、八百万年はもうすでに生きてきた
二足歩行の小さな猿の類縁からは一千万年も生きてきた
人類の出発故郷 ゆたかな自然はバランス 失い
人類という「種」全体が
生物の一種としての当然の哀れな「老い」を迎えている

この重大な避けられない事実
この不動の真実を凝視め 凝視め
凝視め続けて せめて この
七、八百万年間に巡りあった
はるかな記憶を留めるために切り立つ断崖琢きに琢き
韻律 言葉を刻み出す そして
それは 生物圏の
「事実」ではなく その繋縛を全身捨てて透かし抜け出た
「希望」「祈り」であるだろう
あとは ただ 空無の空無
人類の果ての果ての衰亡が必ずやってくるだろう

燃えあがる 燃えあがる 燃えあがる 暗示と惑いが燃えあがる
空無と空無が燃えあがる
危機へのおそれとおののきに 退路を断って骨身を削り

真正面から問い続け 耐え続ければ
ほのほの中にいのちへのかすかな道が見えるだろう
ほのほの中にほのやかないのちの姿が見えるだろう
だが しかし 人類は
目覚めるか

一千万年の時 闌けて 今 人類は
転変・全方位クライシスに立っている

(八重洋一郎詩集『転変・全方位クライシス』コールサック社、2022年5月)

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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 00:24Comments(0)

けーし風116号「特集 2022年沖縄 選挙イヤーを振り返って」

2022年11月09日/ 本のこと

「けーし風」第116号の特集は「2022年沖縄 選挙イヤーを振り返って」です。

けーし風116


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特集について

「復帰50年」の今年、沖縄は「選挙イヤー」でもあった。
1月の名護市長選挙に始まり、南城市、沖縄市、石垣市など各地の首長選、7月の参議院選挙、そして最大のものが9月11日投開票の県知事選挙で、この日は宜野湾市長選や名護市議会など各地の議会議員選挙も一斉に行われる統一地方選挙であった。

「オール沖縄」VS政府自民党がどうだとか県内の政治勢力のせめぎ合いなど大手メディアでは政局視点で語られがちな選挙であるが、本特集では、自らの目指す社会の実現を求める一人ひとりの思いや動きにフォーカスした。
選挙で掲げられた公約や政策はどのように実現されていくのか、選挙での勝利は「ゴールではなくスタート」との渡具知和紀さんのことばに深く頷きつつ、選挙と公約、市民と政治家そして行政が協働しみんなでつくる社会について、選挙イヤー振り返りながら考えたい。
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 18:57Comments(0)