「けーし風」第63号(2009.6)「特集 こわれゆく教育と労働 琉球大学のおかしな「改革」」

2015年10月09日/ 本のこと

「けーし風」第63号の特集は「こわれゆく教育と労働 琉球大学のおかしな「改革」」です。

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特集にあたって(鳥山淳)

いま、琉球大学の教育改革が大きな話題を集めている。外国語のレベルアップのために授業時間を半分にするという、斬新なカリキュラム変更。半分の時間で語学力アップするという夢のような学習方法を伝授してもらおうと、県内外から申込みが殺到している。しかし琉大当局は、特許出願中であることを理由に、一切の説明を拒んでいるようだ・・・・もちろん、これはパロディーである。ただし、大学当局が「外国語のレベルアップのために授業時間を半分にする」と説明したことは、紛れもない事実である。その結果、学習の機会は確実に減少し、非常勤講師の仕事が奪われる。いったい、これは誰のための「改革」なのだろうか。
大学が非正規労働者の使い捨てを続けてきたことは、今日では多くの人々が知るところとなっている。いま京都大学では、雇い止めを通告された非正規職員がストライキを始め、大学構内で座り込みの空間を生み出している。同様の問題が、複数の大学で同時発生しているらしい。教育機関としての社会的責任を問われる事態が、あちこちで生じている。
その意味で、琉球大学で強行された実に不思議な「改革」は、いま各地で起こっているであろう教育と労働の崩壊現象を分かりやすく伝えているのかもしれない。わたしたちは、その瓦礫の中から希望を見つけ出すことができるだろうか。
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 03:00│Comments(0)
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