「けーし風」第42号(2004.3)「特集 いま、差別の諸相を考える」

2015年10月08日/ 本のこと

「けーし風」第42号の特集は「いま、差別の諸相を考える」です。

けーし風042

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特集にあたって(屋嘉比収)

この数年来、沖縄をめぐるイメージは、大きく変容した。
基地撤去を叫び日本へ異議申し立てをする沖縄から、不況下の日本の中で人を慰める”癒しの島”としての沖縄へ。

そのように、ある側面を顕在化させて、他の重要な部分を隠蔽する「政治性」については、すでに多くの論者が批判している通りだ。
そのイメージがまやかしであることは、「復帰」から32年がたった今日でも、構造的暴力としての米軍基地の存在に何ら変化のないことが端的に示している。

にもかかわらず、「復帰」して「豊か」になった沖縄は、日本の中で広く認知され、もはや戦前期や占領下のような偏見や差別はなくなったとの言説が浸透しつつある。

本当に、沖縄は「豊か」になったのだろうか。
沖縄に対する、そして沖縄自身による「偏見や差別」はなくなったのだろうか。
私たちは、括弧つきの「豊かさ」の中で、沖縄に対する、そして沖縄自身による「偏見や差別」が見えなくなっているのではないか。
いや、見えているにもかかわらず、見ようとしていないのではないのか。
今号では、その「偏見と差別」の問題について、各々の流儀で新たな視点から変革しようとしている方々に提起していただいた。
現在の沖縄をめぐる差別の問題について、ともに考えてみたい。
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 02:00│Comments(0)
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