店長は読書ツー

「けーし風」第41号の特集は「復帰から50年の奄美 ～ それぞれの場所から」です。



-----
特集にあたって（鳥山淳）

今回の特集の成り立ちを振り返ると、この文章を書くのは少々気が引ける。
編集運営委員会が企画した時点では、念頭にあったのは「復帰50年」という時間的な節目だけで、その節目にあたって表現されるべき内容については、ほとんど手探りの状態だった。
したがって、この特集に内実を与えてくれたのは、呼びかけに応えてくれた方々がもつネットワークであると、いつにも増して感じている。
とりわけ、前利潔さん・浦島悦子さん・薗博明さんには、企画を練り上げていく段階から貴重なご協力をいただいた。
また、「シマだより」の手配師（？）を継続して担ってきた森本眞一郎さんがいなければ、おそらくこの企画は生まれなかっただろうと思う。

できあがった特集を眺めてみると、「奄美群島」という地理的な垣根を越える広がり、あるいは50年という時間的な垣根を越える広がりを感じずにはいられない。
ただしその広がりは、開放感あるいは解放感といった言葉で置き換えられることを拒むような〈広がり〉だろう。
それが何を抱え込んでいるのか、これ以上言葉をつなぐことはできそうにないし、その必要もないと思う。
ここに集められた様々な表現が、多くのことを語りかけてくれるはずである。
-----

お買い求めは、>> BOOKS Mangroove(ブックス・マングルーブ) << まで