「けーし風」第30号(2001.3)「特集 大阪のなかの沖縄」

2015年10月07日/ 本のこと

「けーし風」第30号の特集は「大阪のなかの沖縄」です。

けーし風030

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特集にあたって(屋嘉比収)

沖縄に住む私たちは、ややもすると沖縄島で起こった出来事だけが、「沖縄のすべて」を表すものと思いがちである。
それに対しては、すでに宮古や八重山諸島、奄美諸島に住む人々からの問題提起や相対化がなされてきた。

今回は「大阪のなかの沖縄」を特集する。
戦前戦後に沖縄からの出稼ぎにより、大阪という混在した社会の中に移り住んで、沖縄への想いを決して忘れることなく根づいていったウチナーンチュの多種多様な生活の諸相をとりあげたい。

大阪のなかのウチナーンチュには、日常的に使用する一世や二世という世代間の違いを重視した指標がある。
それは、これまで沖縄に対して論じられてきた「自明で固定された一貫した沖縄」という像を、時間軸の観点から揺るがすものといえよう。
この特集で語られた大阪のウチナーンチュが提示する「多様な沖縄像」の視点によって、大阪のなかの沖縄の生活実相の多様性を提示しながら、自明で一枚岩の沖縄の像を相対化する差異や、重層性を含んだ新たな沖縄像を考える契機にしたい。

この特集は、『けーし風』編集部の申し出により、編集構成や執筆内容を含めて、大阪在住のウチナーンチュである金城肇、諸見里芳美、仲間恵子の皆さんが中心になって編集したものである。
あらためてお礼を申し上げます。
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 06:00│Comments(0)
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