「けーし風」第27号(2000.6)「特集 文化の生まれるところ」

2015年10月07日/ 本のこと

「けーし風」第27号の特集は「文化の生まれるところ」です。

けーし風0027

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特集にあたって(岡本恵徳)

いわゆる「オキナワ・サミット」の開催日が近づくにつれ、次第に浮き足だった気配が濃くなってきたような気がする。

この開催が、普天間基地に代わる辺野古沖の新たな基地の建設という高度な政治的意図との関わりで決定されたことは、断るまでもなく明らかだろう。
「平和への発信」「沖縄文化のアピール」の機会というキャッチ・コピーが、その政治的な性格を覆いかくす役目を担っていることもまた明白である。

何よりも露骨なまでに「沖縄文化」の政治への従属と奉仕が求められていて、多くの人が、意識的にか無自覚的にか、その流れに乗ろうとしているかのようだ。
それはまた「沖縄文化」をいわばショウ(=見せ物)化することに何の疑いも持たないことにもつながっているようにみえる。

文化が、それを産み育てた人たちのものというより、ショウとしての性格を強めるのは、近代の劇場化した社会では避けられず、その端的な現れが今回の事態だと言えなくもない。
が逆に、だからこそ「沖縄の文化」が何であり、それが沖縄の人たちにどのような意味をもつか改めて検証することも重要だろう。
そこで、文化の原点に立ち戻ることで、政治に飼いならされない文化の根源的なありかたを探りたい。
あえて、文化の生まれる出る場所を取り上げる所以である。なお、この特集は、屋嘉比収、鳥山淳三人の編集によるものである。
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 03:00│Comments(0)
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