「けーし風」第15号(1997.6)「特集 琉球弧を貫く音楽」
2015年10月05日/ 本のこと
「けーし風」第15号の特集は「琉球弧を貫く音楽」です。

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特集にあたって(宮里千里)
建物の建築現場でラジオが、それも民謡が流れ出すと工事も佳境に入っていることを示すらしい。
沖縄で民謡番組のゴールデンタイムというと、ほぼ昼下がりということになる。
米軍用地特措法が改悪成立したときには、沖縄全域で「チルダイ」状態が発生したといわれていた。
そもそも「チルダイ」とは、身体中の筋が緩む状態、つまり、精神的に落ち込んで全身から力が抜ける様を言う。
国会における審議はあくまでも形式的なもので、なんだかニヤニヤしての緊張感がなかったというような報道に接すれば接するほど、いよいよ沖縄は「チルダイ」の度を増していったものだ。
ところがこの「チルダイ」はあくまでも精神的なものだろう。
本家本元の「チルダイ」はやはり肉体的なものだと考えられる。
止まったような時間帯のまどろみこそ、「チルダイ」の極致だ。
それが例の民謡番組ゴールデンタイムこそがピッタシだと思う。
映画監督の高嶺剛は、『オキナワン・チルダイ』を「琉球の聖なるけだるさ」と和語にしていた。
そうなのだ、沖縄のこの時間帯には一種の神が宿っている。
さて、沖縄の音楽についてである。
『けーし風』はその都度、テーマを掲げながらの特集を組んできたが、今回は沖縄、というよりは琉球弧の音楽ということで組んでみた。
島々がクロスして、世代がクロスすればと考えてみた。
(後略)
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う~~ん、よくわからないので、前号、第14号掲載の予告を以下に。
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次号特集予告「琉球弧を貫く音楽について」
日ごろ、おじさん・おばさんたちが何気なく耳にしている音楽だが、高校生にとっては、空気以上に重要な存在である。
若い世代とおじさん・おばさん世代を音楽でクロスさせるとどうなるのか。
島うたは八重山、宮古、沖縄、奄美を貫いている。
これらの島々を結びつけている大きな存在が島うたではないか。
奄美、宮古、八重山の歌が沖縄島で市民権を獲得、もしくは獲得しつつある。
一言で「琉球弧」と言ってしまうが、実はそれぞれの意識という点では必ずしも有機的には連なっていないのでは。
それを歌という手法で結びつけてみたい。
唄者たちも動員して。
特集担当・宮里千里
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お買い求めは、>> BOOKS Mangroove(ブックス・マングルーブ) << まで

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特集にあたって(宮里千里)
建物の建築現場でラジオが、それも民謡が流れ出すと工事も佳境に入っていることを示すらしい。
沖縄で民謡番組のゴールデンタイムというと、ほぼ昼下がりということになる。
米軍用地特措法が改悪成立したときには、沖縄全域で「チルダイ」状態が発生したといわれていた。
そもそも「チルダイ」とは、身体中の筋が緩む状態、つまり、精神的に落ち込んで全身から力が抜ける様を言う。
国会における審議はあくまでも形式的なもので、なんだかニヤニヤしての緊張感がなかったというような報道に接すれば接するほど、いよいよ沖縄は「チルダイ」の度を増していったものだ。
ところがこの「チルダイ」はあくまでも精神的なものだろう。
本家本元の「チルダイ」はやはり肉体的なものだと考えられる。
止まったような時間帯のまどろみこそ、「チルダイ」の極致だ。
それが例の民謡番組ゴールデンタイムこそがピッタシだと思う。
映画監督の高嶺剛は、『オキナワン・チルダイ』を「琉球の聖なるけだるさ」と和語にしていた。
そうなのだ、沖縄のこの時間帯には一種の神が宿っている。
さて、沖縄の音楽についてである。
『けーし風』はその都度、テーマを掲げながらの特集を組んできたが、今回は沖縄、というよりは琉球弧の音楽ということで組んでみた。
島々がクロスして、世代がクロスすればと考えてみた。
(後略)
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う~~ん、よくわからないので、前号、第14号掲載の予告を以下に。
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次号特集予告「琉球弧を貫く音楽について」
日ごろ、おじさん・おばさんたちが何気なく耳にしている音楽だが、高校生にとっては、空気以上に重要な存在である。
若い世代とおじさん・おばさん世代を音楽でクロスさせるとどうなるのか。
島うたは八重山、宮古、沖縄、奄美を貫いている。
これらの島々を結びつけている大きな存在が島うたではないか。
奄美、宮古、八重山の歌が沖縄島で市民権を獲得、もしくは獲得しつつある。
一言で「琉球弧」と言ってしまうが、実はそれぞれの意識という点では必ずしも有機的には連なっていないのでは。
それを歌という手法で結びつけてみたい。
唄者たちも動員して。
特集担当・宮里千里
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 15:00│Comments(0)