「越境広場」4号(2017.12)

2017年12月14日/ 本のこと

「越境広場」 4号の特集は「目取真俊 野生の文学、〈否〉の風水」です。


越境広場004

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巻頭の言葉

記憶の風化に耐えて
沈黙の深淵にモリのかたちで降りていけ
摩文仁は超えなければならぬ
摩文仁を歌うな
歌うことで安心するな
夥しい沈黙の抽象と拮抗しあえるほどに
おのれの沈黙を測るときだ
はるかな闇の奥
疼くことばの棘
しのびよる凶凶しい足音の前で
ことばは石のヒンプンのように
直立することができるか

沈黙の渚で沈黙を凝視め
くりかえす海鳴りの彼方に
未生のことばをひそかに待つ
帰らざる血ぬられた日々の亀裂のなかで
祀られた死者は美しいか

中里友豪「沈黙の渚」(『コザ・吃音のバラード』より)
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 11:07│Comments(0)
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