「けーし風」第102号(2019年4月)「特集 ハラスメントに社会はどう取り組むか」

2019年04月23日/ 本のこと

「けーし風」第102号の特集は「ハラスメントに社会はどう取り組むか」です。

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特集にあたって(宮城公子)

さまざまなハラスメントが後を絶たない。
家庭で、職場で、政治や経済で、社会構造のなかで。
言葉で、行動で。
傷を受けるのは少数派や弱い立場の人々。
受けた傷が痛いと声をあげると、否定され中傷され無化されたりする。
傷の痛みに時がたって気づき心を病み、それでも自分が最後の被害者となるように、と気持ちを振りしぼって声を出す人々も苦い思いをすることが何度もある。

どうしてそれが傷になるのか分からない、分かろうとしない人々がいる。
個別の被害に矮小化してすぐ忘れる人々も。
さらに、もっと大きな組織の保持のために、強者の存続のために傷を隠せと、有形無形の圧力を振るう醜悪な人々も少なくない。

それでも少しずつ理解を深めようとする人々もいる。
傷に寄りそい、ハラスメントの構造に対してノーの声をあげ続け、自分も傷つき誤解され疲弊もしながら、自分たちの、また次の世代の生きやすさを願い、思いを共有する場を模索する人々がいる。

小誌の一特集でハラスメントについての課題をすべてカバーすることは当然かなわないし、これまで取り組んできたテーマと重複する部分もあるが、被害者、加害者また社会全体を蝕むものとしてのこの問題に、継続して取り組むことは絶対に必要だと企画した。

すべてのハラスメントを自分事、みんな事にしていきたい。
私も傷つく、そして傷つくあなたと一緒にいると言うために。
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 21:17│Comments(0)
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