「けーし風」第53号(2006.12)「特集 どうする、沖縄の〈言論〉」

2015年10月08日/ 本のこと

「けーし風」第53号の特集は「どうする、沖縄の〈言論〉」です。

けーし風053

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特集にあたって(鳥山淳)

 いま日本社会の基本的な仕組みが、大きく変わりつつある。変えられつつある。その中で、〈言論〉の空間は、一層不自由なものになってきている。米国の占領下から独自の軌跡を刻んできた沖縄の〈言論〉もまた、大きな転機に差しかかっている。
 ここで〈言論〉について考えるとき、それはメディアだけの問題ではなく、たとえば教育の場で生み出される言葉や行動もきわめて重要な意味をもつ。生徒・学生に対して、そして社会に対して、どのようなメッセージを発していくことができるのか、それはまさに〈言論〉の問題である。
 さらに〈言論〉をめぐる変化は、人々の働き方(働かされ方)の問題とも、密接に絡んでいる。雇用がますます不安定なものになり、労働者の選別が進み、さらにそれが正しい変革であるかのような錯誤に陥っていくとき、社会には「自主規制」が広がり、数多くの〈言論〉が萎縮してしまうだろう。その意味で、非正規雇用の広がりや、反則者に対する「厳罰化」の熱狂は、それ自体が〈言論〉にとっての危機なのではないだろうか。
 いまからでもできることは何だろうか。いまこそ始めるべきことは何だろうか。この特集が、そのような問いを共有するための一歩となることを願っている。
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 13:00│Comments(0)
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