「けーし風」第12号(1996.9)「特集 沖縄の女たちは今」

2015年10月04日/ 本のこと

「けーし風」第12号の特集は「沖縄の女たちは今」です。

けーし風012

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特集にあたって(内海(宮城)恵美子)

敗戦直後の男女の比率は一対三。
戦後のしわ寄せは女たちにおおいかぶさった。
社会に負けて自暴自棄になる話も、高率失業状況になると暴動が起こるという話も戦後の女性には当てはまらない。
必死に生き延びる道を探った。
平和への希求、"命どぅ宝"を体現する心を"いざ"というときも失っていない。
ほんとうに先輩たちには深く敬意を払いたいとつくづく思う。
そして現代の女性もその精神を受け継いでいるはずであり、全面的に女性の実力が発揮されてこそ平和も社会の発展もある。

ところが、沖縄でも公的分野は圧倒的に男社会である。
それを考えずに単に女は強いというのは、おだてか問題を隠蔽することになる。
具体的、個別的に話さないと女性の状況は明らかにならない。
未だに女性は弱者にすぎないことをきっちり認めた上で、その解放を自ら主体的に獲得する手立てを模索したほうがいい。

平等についてもっと自覚的ならば、公的部分は今の状況とは異なっていたはずだし、慣習的男性土地相続の仕方も変えられたはず。
しかし基地地主はほとんどが男であるように、平等の観念は疎いようだ。
もし基地地主の半分が女性なら、反基地運動や平和運動はもっとしっかりしていたのでは。
伊佐浜等の闘いの、女性の粘りを忘れてはならない。
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Posted by ブックスマングルーブ店長 at 20:00│Comments(0)
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